膀胱炎

目次

■こんな症状は膀胱炎かもしれません
■そもそも膀胱炎とは?
■膀胱炎の主な症状
■膀胱炎が起きる原因
■膀胱炎の検査方法
■膀胱炎の治療方法
■膀胱炎の予防方法
■膀胱炎のよくある質問


膀胱炎は多くの人が経験する一般的な病気ですが、「トイレが近い」「痛くて生活に支障が出る」といったつらい症状を引き起こすことがあります。特に女性では発症しやすく、忙しい日々の中で気づかないうちに悪化してしまうことも少なくありません。

■こんな症状は膀胱炎かもしれません

✅トイレが近いと感じる
✅尿を出し切れていないような感覚
✅下腹部が重だるい
✅尿の色やにおいがいつもと違う
✅排尿のたびに鋭い痛み
✅血尿も出始めた
✅強い残尿感がある
✅時に熱が出る

上記のような症状はもしかすると膀胱炎かもしれません。

膀胱炎の初期段階では、小さな違和感がほとんどです。そのため「仕事中だから…」「忙しいから…」と見過ごしてしまう人が多く、気づいた時には悪化しているケースも珍しくありません。何もせず放置すると、細菌が膀胱内で広がり、炎症が強くなっていきます。さらに炎症が腎臓にまで広がると、38~40℃の高熱、背中の激しい痛み、悪寒などが現れ、腎盂腎炎へ移行することがあります。この状態は危険で、治療が遅れると重症化する可能性もあります。

■そもそも膀胱炎とは?

膀胱炎とは、膀胱の内側にある 粘膜が炎症を起こした状態 を指します。一般的には細菌による感染が原因で、膀胱に侵入した細菌が増殖し、痛みや不快感を引き起こします。細菌感染による膀胱炎は「急性膀胱炎」と呼ばれ、最も多いタイプです。

膀胱は尿をためる袋状の臓器で、腎臓から尿管を通って送られた尿を一時的に蓄える役目を持っています。健康な状態では尿道から侵入した細菌は尿によって流されるため増殖しにくいですが、疲労やストレス、免疫力低下などが重なると細菌が増えやすくなり炎症を起こします。

【膀胱炎と他の泌尿器疾患の違い】

膀胱炎と似た症状を引き起こす病気として「腎盂腎炎」「尿道炎」「前立腺炎」などがあります。

・腎盂腎炎:発熱・悪寒・腰痛が強く、入院が必要なこともある
・尿道炎:排尿時の強い痛みが特徴、性行為が原因となることも
・前立腺炎(男性):会陰部痛や発熱を伴うことが多い

膀胱炎との区別は非常に重要であり、症状が重い場合には早めの受診が必要です。

■膀胱炎の主な症状

(ここに症状のイメージ写真:トイレに駆け込む女性・痛みで苦しむ男性)

膀胱炎の症状は多くの人が経験すると言われるほど一般的です。主な症状は次のとおりです。

・頻尿

数分ごとにトイレに行きたくなり、仕事や学校の集中力が低下します。実際に排尿量は少ないのに強い尿意を感じるため、とてもストレスがかかります。

・排尿痛

排尿時に「ツーンとした痛み」「焼けるような痛み」を感じます。特に排尿後半に強くなる傾向があります。

・残尿感

排尿してもスッキリせず、常に尿が残っているような不快感が続きます。夜間トイレが増えることもあり、眠りが浅くなります。

・尿のにごり・血尿

炎症が起こることで、白血球や細菌が混ざり尿が白く濁ることがあります。ひどい場合には血尿になることもあります。

・発熱がある場合

37.5℃以上の発熱がある場合は注意が必要。腎臓に炎症が広がっている可能性が高く、早急な治療が必要です。

■膀胱炎が起きる原因

膀胱炎の原因はさまざまですが、中心となるのは 細菌が尿道から膀胱へ侵入し、そこで増殖することによる炎症 です。最も多く検出される細菌は大腸菌で、膀胱炎の約8〜9割を占めると考えられています。大腸菌自体は腸内にいる、人体にとって普通の常在菌です。しかし、排便時の付着や、長時間のデスクワーク・不十分な水分摂取などによって尿道周囲の環境が乱れると、細菌が侵入しやすくなります。

【女性の膀胱炎】

特に女性の身体は男性よりも構造的に膀胱炎が起きやすい傾向があります。女性の尿道はおよそ3〜4cmと非常に短く、肛門との距離も近いため、細菌が膀胱へ到達しやすいのです。また生理中は経血によって細菌が増えやすい環境が整ってしまい、衛生状態のちょっとした変化が膀胱炎の引き金になることがあります。加えて、ホルモンバランスの変動により免疫が弱まり、細菌への抵抗力が低下することも一因です。

【生活習慣】

生活習慣も膀胱炎の発症に大きく関わります。例えば、水分をあまり摂らずに1日を過ごしてしまうと、尿量が減少し、本来は尿とともに排出される細菌が膀胱内に長く留まり、炎症を起こしやすくなります。また、忙しさのあまりトイレを我慢する習慣が身についている人は、膀胱内に尿が溜まり続け、細菌が増殖する時間を与えてしまいます。さらに、身体の冷えは血流を悪くして免疫機能を低下させるため、下腹部の冷えや冬場の防寒不足も膀胱炎の原因になります。

【ストレス】

最近では、ストレスが膀胱炎に深く関わっていることを指摘する医師も増えてきています。精神的なストレスが続くと自律神経が乱れ、膀胱の働きに影響が出たり、免疫力が弱まったりして細菌が繁殖しやすくなるのです。こうした生活環境や体調の変化が重なることで、膀胱炎は突然症状として現れます。つまり、膀胱炎は単に細菌が侵入しただけでなく、身体の防御力が落ちているタイミングに発症しやすい病気であると言えるのです。

■膀胱炎の検査方法

膀胱炎が疑われる場合、最も基本となるのが「尿検査」です。尿検査は短時間で結果がわかり、膀胱炎を診断する上で非常に重要な検査とされています。尿中には、健康な状態であってもわずかな細胞や成分が含まれていますが、膀胱炎になると白血球が増えたり、細菌が確認されたり、血液が混ざっていたりと明確な変化が現れます。医師はこうした変化を検査結果から読み取り、最も効果的な治療を判断します。

さらに、症状が強く、再発を繰り返している場合には、「尿培養検査」が行われることがあります。尿培養検査では採取した尿を培養し、どの細菌が原因となっているのか、またその細菌にどの種類の抗生物質が効果的なのかを詳細に調べます。この検査は結果が出るまでに数日かかりますが、慢性化している膀胱炎の治療方針を決めるうえで非常に有効です。

また、腎臓や尿管まで炎症が広がっている懸念がある場合や、血尿が続くケース、結石が疑われるケースでは、超音波検査(エコー)が追加されることがあります。超音波検査は身体への負担が少なく、膀胱内の状態を直接確認できるため、より正確な診断が可能です。必要に応じてCT検査が行われることもありますが、これは特に重症例や複雑な症状が見られる場合に限られます。

検査はどれも痛みを伴うことはなく、短時間で終わるものがほとんどです。気になる症状があるときは、早めに受診し、適切な検査を受けることで重症化を防ぐことができます。

■膀胱炎の治療方法

膀胱炎の治療は主に「抗生物質(抗菌薬)」の服用によって行われます。これは、膀胱炎の大部分が細菌感染によるものであり、原因菌を確実に減らすためには抗生物質が必要となるためです。一般的に、処方された薬を数日間きちんと飲めば症状は改善し始めます。重要なのは、症状が軽くなったからといって自己判断で服用を中断しないことです。途中で服用をやめてしまうと、膀胱内に細菌が残り、再び炎症を起こしてしまうリスクがあります。

治療期間中は、薬と合わせて「水分をしっかり摂ること」が非常に効果的です。十分な水分を摂ることで尿量が増え、膀胱内に溜まった細菌が排尿時に流されやすくなります。「薬+水分摂取」は膀胱炎治療の基本とも言える組み合わせです。また、尿を我慢せず、違和感を覚えたら早めにトイレへ行く習慣も回復を早めます。

一方、再発を繰り返す「慢性膀胱炎」や「再発性膀胱炎」の場合は、より長期的な治療アプローチが必要になることがあります。これは、細菌が完全に取り除かれていないケースや、生活習慣・体質・免疫力などの複雑な要因が重なっているケースが多いためです。医師は必要に応じて少量の抗生物質を長期間服用する方法や、ホルモンバランスの調整、生活習慣の改善指導などを行っていきます。

治療中は身体を冷やさず、ゆっくり休むことも大切です。特に下腹部を温めると血流が改善され、痛みの緩和にもつながります。無理をせず自分の身体と向き合うことが、治療を成功させるための大切なポイントです。

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■膀胱炎の予防方法

膀胱炎は「治す」だけでなく「予防する」ことがとても重要な病気です。というのも、一度膀胱炎になった人は再発しやすい傾向があるからです。予防の基本は、膀胱が健康に働ける環境を整えることにあります。

まず、毎日の生活で最も意識したいのが水分摂取です。十分な水分を取り、1日に5〜7回の排尿がある状態を保つことで、膀胱内に細菌が長くとどまることを防げます。水分が不足すると尿が濃くなり、細菌が繁殖しやすくなるため、「こまめに水を飲む」習慣を身につけることが大切です。

また、下腹部や腰回りを冷やさないことも予防の重要なポイントです。冷えは血流を悪くし、免疫力を低下させるため、細菌に対する抵抗力が弱くなります。冬場はもちろん、夏でも冷房で身体が冷えることが多いため、常に体温を保つ工夫が必要です。

さらに、女性の場合は特に生理中の衛生管理が大切です。経血は細菌が増えやすい環境のため、ナプキンを長時間交換せず放置すると膀胱炎のリスクが高まります。日常的に下着を清潔に保つことや、トイレ後の拭き方を改善することも予防には有効です。

膀胱炎は「少しの違和感を放置しないこと」と「日々のケア」が何よりの予防につながります。自分の身体の変化に敏感になり、毎日の生活を見直すことで、膀胱炎を遠ざけることができます。

■膀胱炎のよくある質問

Q1. 膀胱炎は自然に治ることはありますか?それとも必ず病院に行くべきですか?

膀胱炎は軽度であれば一時的に症状が軽くなることもありますが、「自然に完全に治る」ケースは実際には多くありません。その理由は、膀胱内には細菌が残っており、痛みだけが一時的に和らいでいる状態にすぎないことが多いからです。症状が軽く見えても細菌は残存し、数日~数週間後に再び悪化する可能性があります。

特に、排尿痛や頻尿、尿の濁りといった典型的な症状が出ている場合は自然治癒を待つべきではありません。治療が遅れると 腎臓に炎症が広がり、腎盂腎炎へ発展する危険性 があります。腎盂腎炎になると高熱や激しい腰痛が起こり、入院が必要になることもあるため、早期の受診が何より大切です。

Q2. 市販薬だけで膀胱炎を治すことはできますか?

市販薬には排尿時の痛みを和らげたり、炎症を抑えたりする成分が含まれるものもあります。しかし、原因となっている細菌を確実に取り除く力は弱く、根本治療とは言えません。

また、市販薬で一時的に症状が軽くなると、治ったと勘違いしがちですが、細菌が膀胱に残ったまま生活を続けると、やがて再び痛みや頻尿が戻ってきます。繰り返すうちに症状が慢性化し、治りにくい体質になる方も多いのです。

市販薬はあくまで「応急処置」であり、本格的な治療には医療機関での抗生物質処方が不可欠 です。

Q3. 性行為と膀胱炎には関係がありますか?

多くの女性が気にしている質問ですが、関係があります。性行為の際には、尿道周囲の細菌が膀胱に押し込まれるようにして侵入しやすくなるため、膀胱炎を発症するきっかけになることがあります。これを「性交後膀胱炎」と呼ぶこともあります。

ただし、性行為そのものが悪いのではなく、性行為後にトイレに行かずに長時間過ごすことや、疲労・ストレス・水分不足などが重なったときに発症しやすくなります。性交後に排尿して細菌を流すことで予防効果が期待できます。

Q4. 生理中でも膀胱炎の検査や治療を受けられますか?

生理中でも膀胱炎の検査・治療は問題なく受けられます。ただし、尿の中に経血が混ざると検査結果に影響するため、より正確な診断を望む場合は生理が落ち着いたタイミングを選ぶ方が良いこともあります。しかし痛みや発熱がある場合は、生理中であっても迷わず受診してください。

生理中は体調が不安定になり免疫力も下がりやすいため、膀胱炎が悪化しやすい時期でもあります。気になる症状がある際には、早めに専門医に相談することが大切です。

Q5. 何度も膀胱炎を繰り返してしまうのはなぜですか?

膀胱炎を繰り返す理由はひとつではありません。体質的に細菌がつきやすい人もいれば、免疫力が落ちやすい生活習慣を持っている人もいます。また、膀胱に残尿がたまりやすい人、ホルモンバランスの問題を抱えている人も再発しやすくなります。

中には、細菌が膀胱内に完全にいなくなっていない状態で治療を中止してしまい、再度炎症が起こるケースもあります。何度も再発する場合は、尿培養検査や超音波検査を行い、原因菌の特定や膀胱の構造確認を行う必要があります。

再発性膀胱炎は生活環境の見直しや、適切な予防法を継続することで改善が期待できます。

Q6. 子どもでも膀胱炎になりますか?大人と違いはありますか?

はい、子どもでも膀胱炎になることがあります。特に女児に多く見られます。子どもは痛みを訴えにくく、熱が出るまで気づかれにくいこともあります。また、おむつの使用や排泄トレーニング中の衛生環境が影響することもあります。

大人と異なる点は、発熱が症状の中心になりやすいこと です。膀胱炎では通常高熱は出にくいですが、子どもの場合は腎臓の炎症(腎盂腎炎)を同時に起こしていることもあり、早期診断と治療が非常に重要です。

不安があれば、小児科か泌尿器科に早めに相談することをおすすめします。

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