尿路結石

目次

■そもそも尿路結石とは?
■このような違和感はありませんか?
尿路結石の主な症状
尿路結石が起きる原因
尿路結石の検査方法
尿路結石の治療方法
尿路結石再発予防
尿路結石のよくある質問


尿路結石は「人生で経験する痛みの中でもトップクラス」と表現されるほど強い激痛を伴う病気として知られています。突然襲う脇腹の激痛、眠れないほどの疝痛発作、血尿など、非常に不安を感じる症状が特徴的です。

結石は一度できると再発しやすい病気であり、適切な予防と生活改善がとても大切です。

■そもそも尿路結石とは?

尿路結石とは、腎臓で作られた尿に含まれるカルシウム・尿酸などの成分が固まり、石のようになってしまう病気です。この固まりが腎臓や尿管を移動することで、痛みや血尿、詰まりが生じます。

尿路は

腎臓 → 尿管 → 膀胱 → 尿道

と続き、結石はこのどの部位にも発生する可能性があります。

特に尿管に結石がはまり込むと、激しい疝痛発作が起こり、強い痛みによって救急搬送されるケースもあるほどです。

■このような違和感は尿路結石かもしれません

尿路結石は突然痛むイメージが強いですが、実は前兆とも言える小さな違和感があることも珍しくありません。

たとえば

✅腰や脇腹の鈍い痛み
✅尿の流れの変化
✅尿の濁りやピンク色の尿
✅背中が張る感じ

こうしたサインは結石が小さい初期段階でも感じられます。

しかし軽い違和感の段階では「疲れのせい」と見過ごされがちで、結石が動いた瞬間に強烈な痛みが出るケースが多いのです。

■尿路結石の主な症状

(ここに疝痛発作でうずくまる男性の写真を入れる)

尿路結石の症状は結石の大きさや場所によって変わりますが、典型的なのは次の3つです。

①疝痛(せんつう)発作=激痛

尿路結石を代表する症状で、「のたうち回るほど」と表現されるほどの激痛が突然あらわれます。

痛みは

・脇腹

・背中

・下腹部

・男性では陰嚢へ響く痛み

などに放散することがあります。痛みは波状的に強くなったり弱くなったりし、冷や汗・吐き気を伴うこともあります。

②血尿や尿のにごり

結石が尿路の粘膜を傷つけることで、尿に血が混じりピンク色や赤色に見えることがあります。また、尿が白く濁ったり、細かな結晶が混じっていることもあります。

③発熱・嘔吐・悪寒がある場合は注意

発熱がある場合は、結石によって尿の流れが妨げられ、感染を併発している恐れがあります。腎盂腎炎や敗血症を起こす危険な状態 の可能性もあるため、すぐに受診が必要です。

■尿路結石が起きる原因

尿路結石は「水を飲まないからできる」と言われることがありますが、実際にはもっと複雑で、複数の生活習慣や体質が重なって発症します。

まず大きな要因として挙げられるのが 水分不足 です。水分が足りないと尿の濃度が高くなり、カルシウムや尿酸などの成分が結晶化しやすくなります。夏場に発症が増えるのは、汗をかくことで体内の水分が減り、尿が濃くなるためです。

次に重要なのが 食生活と肥満 です。肉類・揚げ物・塩分の多い食事・アルコールの摂り過ぎは尿酸値を上昇させ、尿酸結石をつくりやすくします。また、カルシウムの過剰摂取、ジュースや炭酸飲料に含まれる糖分も結石形成を助長します。

さらに、遺伝性の体質 も関係しています。家族に結石の経験者がいる場合、同じく結石ができやすい体質を受け継いでいることがあります。

ストレスや運動不足も結石のリスクを高めます。ストレスによるホルモンバランスの乱れ、筋肉量の低下、血流の悪化などが代謝に影響し、結石形成を促すとされています。

■尿路結石の検査方法

尿路結石が疑われる場合、診断のポイントは「結石が本当にあるかどうか」「どこに、どれくらいの大きさで存在しているか」「腎臓の機能がどの程度保たれているか」を正確に把握することです。そのために、いくつかの検査を組み合わせて行うのが一般的です。

最初に行われるのは、多くの場合問診と身体診察です。いつから痛みが出ているのか、痛みの場所や強さ、波の有無、血尿の有無、吐き気・発熱の有無などを詳しく聞き取ります。また、実際に背中や脇腹を軽く叩いたときに痛みが出るか(叩打痛)を確認し、腎臓や尿管のどこに問題がありそうかを推測します。

①尿検査・血液検査

尿検査では、尿に血液が混じっていないか、白血球や細菌が出ていないか、結晶が見られないかを調べます。目で見て分かりにくい軽い血尿も、検査薬や顕微鏡を使うことで発見できます。また、結石のもとになる結晶(シュウ酸カルシウムなど)が確認されることもあります。

血液検査では、腎臓の働きを示す「クレアチニン」や「BUN」、尿酸、カルシウム、リンなどの値を確認します。これにより、結石に伴って腎機能が落ちていないか、結石ができやすい体質が隠れていないかを推測することができます。結石の成分によっては、尿酸値が高くなっていたり、副甲状腺ホルモンの異常が背景にあることもあります。

②超音波(エコー)検査

超音波検査(エコー)は、身体への負担が少なく、放射線被ばくもないため、最初に行われることの多い検査です。お腹や背中にゼリーを塗り、プローブを当てて腎臓や膀胱を観察します。腎臓の中にある結石や、水がたまって腎臓が腫れていないか(腎盂拡張)がチェックされます。

ただし、小さな尿管結石や、ガスの影に隠れてしまう結石は見つけにくいこともあるため、より詳しい検査が必要になることがあります。

③レントゲン・CT検査

結石の位置や大きさを正確に知るために、単純レントゲン(KUB) や CT検査 が行われます。カルシウムを多く含む結石の多くはレントゲンにも写りますが、尿酸結石など、レントゲンで見えにくい種類の結石も存在します。

そのため、近年では CT検査 が尿路結石診断の“決め手”として使われることが増えています。CTでは、レントゲンでは見えにくい小さな結石や尿酸結石も描出できるため、結石の有無・位置・数・大きさを詳細に把握することができます。また、腎臓や周囲の臓器に他の病変がないかどうかも同時に確認できます。

④結石の成分分析

自然に排石された結石や、治療で砕かれて出てきた結石は、成分分析(結石分析) に回されることがあります。カルシウム系(シュウ酸カルシウムなど)、尿酸系、シスチン結石、リン酸マグネシウムアンモニウム(感染結石)など、どのタイプの結石かによって、今後の予防方法が変わります。

一度尿路結石を経験した方は、再発予防のためにも結石の成分を知ることが非常に重要です。医師から案内された場合は、ぜひ分析に協力すると良いでしょう。

■尿路結石の治療方法

尿路結石の治療方法は、結石の大きさ・位置・硬さ・症状の強さ・腎機能の状態 などを総合的に見て決められます。

すべての人がいきなり手術になるわけではなく、「自然に出てくるのを待つ」治療から「砕いて取り除く」治療まで、段階的な選択肢があります。

①自然排石を目指す治療(保存的治療)

比較的小さな結石(目安としておおよそ5mm前後以下)の場合、まずは自然排石を目指すことが多くなります。水分をしっかり摂り、尿の量を増やしながら、尿と一緒に結石が流れ出るのを待つ方法です。

このとき

・尿管を広げる働きのある薬(α遮断薬など)

・痛みを抑える鎮痛薬

・吐き気止め

などを組み合わせ、痛みと付き合いながら排石を促していきます。結石が動くタイミングで痛みが強くなることがありますが、尿の中に小さな砂状の結晶が混じるようになり、ある瞬間に「スッと痛みが消える」こともあります。これは、結石が膀胱側まで降りたか、排出された可能性を意味します。

ただし、痛みがあまりにも強い場合や、発熱・嘔吐を伴う場合には、入院して点滴で痛みや炎症を抑える必要が出てきます。

②薬物療法

薬物療法には、排石を促進する薬と症状を和らげる薬 と 結石の性質を変える薬の3種類があります。

1つ目は尿管を拡張させることで排石を促し、2つ目は鎮痛薬・消炎薬・鎮痙薬・吐き気止めなどで、疝痛発作を耐え凌ぐために使われます。

一方、尿酸結石など、尿の性質(pH)によって溶けやすくなるタイプの結石に対しては、尿をアルカリ性寄りに保つ薬 が使われることがあります。この場合、時間をかけて結石を少しずつ小さくし、最終的に溶かしてしまう治療が目指されます。

③体外衝撃波結石破砕術(ESWL)

ESWL(体外衝撃波結石破砕術)は、体の外から衝撃波を当てて結石を砕く治療法です。

全身麻酔を必要としないことが多く、入院期間も短く済むため、現在では広く行われている標準的な治療の一つです。

衝撃波によって結石を砂状に細かく砕き、その砕けた破片を尿と一緒に排出させます。治療中は軽い痛みを感じることもありますが、多くの場合は鎮痛薬を使いながら安全に施行できます。結石が大きい場合は、数回に分けて治療を行うこともあります。

④内視鏡手術(TUL・PNLなど)

結石が大きかったり、場所や硬さの関係でESWLだけでは不十分な場合には、内視鏡的治療 が検討されます。代表的なのは次のような方法です。

【TUL(経尿道的尿管結石砕石術)】

尿道から細い内視鏡を挿入し、尿管の結石に直接レーザーを当てて砕く方法です。砕いた結石はバスケットのような器具で回収したり、自然排石を促したりします。

【PNL(経皮的腎結石破砕術)】

TULで対応困難な場合に検討する術式です。患者さんにはうつぶせになってもらい、背中に小さな切開(約1cm)を加え、腎臓に直接到達する小さなトンネルを作成します。

専用の内視鏡がこのトンネルを通じて挿入されます。

レーザーなどの結石破砕装置を使用して結石を砕き、破片した結石を吸引除去します。

これらの治療は、全身状態や結石の状態を見ながら、専門の医師と相談して選択していきます。必要であれば高次医療機関へのご紹介となります。

■尿路結石の予防方法

尿路結石は「一度治して終わり」という病気ではなく、再発しやすい のが大きな特徴です。そのため、発症後の生活習慣が非常に重要になります。「もう二度とあの痛みは嫌だ」と思う方こそ、予防のポイントをしっかり押さえておく必要があります。

①水分摂取と排尿習慣

予防で最も大切なのは、十分な水分を毎日コンスタントに摂ることです。季節や体格にもよりますが、目安として2リットル程度の水分を、こまめに分けて飲むことが推奨されます。一度にがぶ飲みするよりも、朝・昼・夕・就寝前、さらに仕事中や運動中などに少しずつ補給していくと、尿が薄く保たれ、結石のもとになる成分が濃縮されにくくなります。

また、「トイレを我慢しない」ことも重要です。尿を長時間膀胱内にとどめておくと、結晶が成長しやすくなります。仕事中などでも、できる限り2〜3時間に一度はトイレに行く習慣をつけると良いでしょう。

②食事の注意点

食事は、結石の種類によって注意点が少し異なりますが、共通して言えるポイントも多くあります。

・肉類や脂っこい料理、インスタント食品など「動物性脂肪・塩分・プリン体の多い食事」を続けない

・ジュースや清涼飲料水、砂糖の多い飲み物を飲みすぎない

・アルコールは適量にとどめる

・緑黄色野菜・海藻・きのこ・大豆製品などを適度に取り入れ、全体としてバランスの良い食事を心がける

カルシウム結石の場合、「カルシウムを全部控えればいい」と誤解されがちですが、実際にはカルシウムを適量とることがむしろ予防につながる とされています。むやみにカルシウムだけを避けるのではなく、全体のバランスで考えることが大切です。

尿酸結石の方は、レバー・魚卵・肉の脂身・アルコールなどプリン体を多く含む食材を取りすぎないよう、医師や栄養士から指導を受けると安心です。

③生活習慣全体の見直し

肥満や運動不足、慢性的なストレスも結石のリスクを高める要因です。適度な運動(ウォーキングや軽いジョギングなど)を習慣化し、汗をかきすぎた時や運動後は忘れずに水分を補給しましょう。

また、睡眠不足や不規則な生活はホルモンバランスや代謝を乱し、結石だけでなく他の生活習慣病の原因にもなります。1日の中で「しっかり休む時間」と「体を動かす時間」を意識して確保することが、長い目で見た健康の土台づくりにもつながります。

■よくある質問

Q1. 尿路結石は一度治療したらもう安心ですか?

残念ながら、尿路結石は再発しやすい病気 です。特にカルシウム結石では、数年以内に再び結石ができる人も少なくありません。ただし、水分摂取・食習慣の見直し・適切な運動などを続けることで、再発リスクを下げることは十分可能です。治療が終わった後こそ、予防のスタートと考えると良いでしょう。

Q2. 痛みがなくなったら、もう病院に行かなくていいですか?

痛みが一時的におさまっても、結石がまだ体内に残っている場合 があります。尿の流れが良くなって痛みが軽くなっているだけで、結石は腎臓や尿管のどこかに留まっているかもしれません。医師の指示にしたがって、必要なタイミングで再度検査を受けることが大切です。特に、繰り返し脇腹の違和感や血尿がある場合は、自己判断で放置せず受診しましょう。

Q3. 尿路結石は命に関わることがありますか?

多くの場合、尿路結石そのものが直接命に関わることは少ないですが、結石によって尿の通り道が完全にふさがれた状態が続いたり、感染を起こしたりすると、重い合併症につながることがあります。

高い熱・悪寒・強い吐き気・極端なだるさなどを伴う場合は、救急受診が必要なケースもあるため、早めの対応が大切です。

Q4. 自分でできる「排石を早める方法」はありますか?

水分をしっかり摂りつつ、可能な範囲で体を動かすことは排石のサポートになります。軽いジャンプや階段の上り下りなどで結石が動くこともあります。ただし、痛みが強いときや、医師から安静を指示されている場合は無理をせず、必ず指示に従ってください。

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