前立腺肥大症

目次
■ そもそも前立腺肥大症とは?
■ このような違和感は前立腺肥大症かもしれません
■ 前立腺肥大症の主な症状
■ 前立腺肥大症が起きる原因
■ 前立腺肥大症の検査方法
■ 前立腺肥大症の治療方法
■ 前立腺肥大症の予防方法
■前立腺肥大症と心の負担について
■ 前立腺肥大症についてのよくある質問(FAQ)

前立腺肥大症は、中高年以降の男性に非常に多くみられる泌尿器系の疾患であり、加齢と深い関係があります。排尿に関する悩みは人に相談しづらく、「年齢のせいだから仕方がない」と我慢してしまう方も少なくありません。しかし、前立腺肥大症は正しく理解し、早めに対応することで、生活の質を大きく改善できる病気です。

■ そもそも前立腺肥大症とは?

前立腺肥大症とは、男性にのみ存在する前立腺という臓器が、主に加齢の影響によって大きくなり、尿道を圧迫することで排尿障害を引き起こす病気です。前立腺は膀胱のすぐ下に位置し、尿道を取り囲むような構造をしています。そのため、前立腺が肥大すると尿の通り道が狭くなり、尿を出しにくくなったり、出し切れない感覚が残ったりします。

この病気は良性疾患であり、命に直接関わることはほとんどありません。ただし、同じ前立腺の病気である前立腺がんとは別の疾患であるため、正確な診断が重要です。一般的には50代以降で増え始め、年齢が高くなるにつれて発症率も上昇します。80代では、多くの男性が何らかの前立腺肥大症の症状を経験するとされています。

■ このような違和感は前立腺肥大症かもしれません

日常生活の中で、排尿に関するちょっとした変化を感じることはありませんか。以前よりもトイレに行く回数が増えた、特に夜中に何度も目が覚めてしまう、尿が出始めるまでに時間がかかるようになった、排尿後にもまだ尿が残っているような不快感があるといった変化は、前立腺肥大症の初期症状である可能性があります。

これらの症状は、加齢による自然な変化と勘違いされやすい傾向があります。しかし、放置すると少しずつ進行し、日常生活に支障をきたすこともあります。外出先で常にトイレの場所が気になったり、長時間の移動を避けるようになったりするなど、行動範囲が狭くなる原因にもなります。

■ 前立腺肥大症の主な症状

前立腺肥大症の症状は、排尿のタイミングや状態によって特徴的な現れ方をします。尿をためているときには、尿意を感じる回数が増えたり、急に強い尿意を感じて我慢しにくくなったりします。特に夜間に何度もトイレに起きる夜間頻尿は、睡眠の質を低下させ、日中の疲労感や集中力低下につながることがあります。

排尿時には、尿の勢いが弱くなり、排尿に時間がかかるようになります。また、尿が途切れ途切れになったり、腹圧をかけないと出にくくなったりすることもあります。排尿後には、尿が完全に出し切れていないような残尿感が続き、下着が少し濡れる程度の尿漏れを感じる場合もあります。これらの症状は単独で現れることもあれば、複数が同時に現れることもあります。

■ 前立腺肥大症が起きる原因

前立腺肥大症の発症には、単一の原因ではなく、複数の要因が複雑に関与していると考えられています。その中でも最も大きな影響を与えるのが加齢です。年齢を重ねるにつれて男性の体内ではホルモン環境が変化し、前立腺の細胞増殖を抑える仕組みが弱まっていきます。この変化が長年にわたって積み重なることで、前立腺が徐々に肥大していくと考えられています。

特に重要とされているのが男性ホルモンであるテストステロンと、その代謝産物であるジヒドロテストステロンの働きです。テストステロンは年齢とともに分泌量が低下しますが、前立腺内ではジヒドロテストステロンが相対的に強く作用し続けるため、前立腺組織の増殖が促されるとされています。また、加齢に伴って女性ホルモンであるエストロゲンの影響が相対的に強くなることも、前立腺の肥大に関与している可能性が示唆されています。

さらに、生活習慣の影響も無視できません。運動不足による血流の低下や肥満は、ホルモンバランスの乱れや慢性的な炎症を引き起こし、前立腺肥大症の進行を助長する可能性があります。脂質や糖分の多い食事が続くことも、代謝異常を通じて間接的に前立腺へ悪影響を及ぼすと考えられています。

加えて、遺伝的な体質も発症に関係しているとされています。父親や兄弟に前立腺肥大症の既往がある場合、そうでない人と比べて発症しやすい傾向も指摘されています。これらの要因が長期間にわたって重なり合い、前立腺肥大症として症状が表面化すると考えられています。

■ 前立腺肥大症の検査方法

前立腺肥大症の診断は、単一の検査だけで確定するものではなく、いくつかの検査結果を総合的に評価して行われます。まず重要となるのが、排尿に関する自覚症状の確認です。排尿の回数や時間帯、尿の勢いや残尿感の有無、日常生活への影響などを丁寧に聞き取り、症状の程度を客観的に把握します。この段階で、症状の進行度を数値化する質問票が用いられることもあり、治療方針を決めるうえで重要な参考資料となります。

次に行われるのが身体診察です。直腸から前立腺に触れることで、大きさや形、硬さを確認します。これにより、前立腺が均一に大きくなっているか、しこりのような異常がないかを評価し、前立腺がんの可能性も同時に考慮します。この診察は短時間で行われ、強い痛みを伴うものではありません。

尿検査では、尿に血液や細菌が混じっていないかを調べ、膀胱炎や尿路感染症など、他の病気が排尿症状の原因になっていないかを確認します。血液検査ではPSA値を測定し、前立腺がんとの鑑別を行います。PSA値は前立腺肥大症でも上昇することがありますが、異常に高い場合には追加検査が必要になります。

さらに、超音波検査によって前立腺の正確な大きさを測定し、排尿後にどの程度尿が膀胱内に残っているかを確認します。残尿量が多い場合は、膀胱や腎臓への負担が大きくなっている可能性があり、治療の必要性を判断する重要な指標となります。必要に応じて、尿の勢いを測定する検査などが追加されることもあり、これらの結果を総合して前立腺肥大症の診断が確定します。

■ 前立腺肥大症の治療方法

治療は症状の重さや生活への影響度によって選択されます。軽度の場合は、経過観察を行いながら生活習慣の改善を指導されることもあります。症状が明らかな場合には、薬物療法が第一選択となることが一般的です。これにより、尿道や前立腺の筋肉を緩めて排尿を楽にしたり、前立腺自体を小さくする効果が期待できます。

薬物療法で十分な改善が得られない場合や、尿が全く出なくなる尿閉などの重い症状がある場合には、手術療法が検討されます。近年では体への負担が少ない内視鏡手術やレーザー治療が普及しており、高齢の方でも治療を受けやすくなっています。

■ 前立腺肥大症の予防方法

前立腺肥大症を完全に防ぐことは難しいものの、日常生活を見直すことで発症や進行を抑えることは可能です。適度な運動を継続することで血流が改善し、肥満の予防にもつながります。また、アルコールや刺激の強い食品を控え、水分摂取のタイミングを工夫することも排尿症状の軽減に役立ちます。体を冷やさないよう心がけ、定期的に健康診断を受けることも大切です。

■前立腺肥大症と心の負担について

前立腺肥大症は身体的な症状だけでなく、心理的な負担を伴う病気でもあります。頻尿や尿漏れへの不安から、人前での活動を控えるようになったり、外出を避けたりすることで、社会的な孤立感を感じる方もいます。特に夜間頻尿による睡眠不足は、気分の落ち込みや意欲低下につながることがあります。

このような心の負担は、適切な治療によって軽減できる場合が多くあります。症状を我慢せず、医師に相談することは、心身の健康を守る第一歩といえるでしょう。

■ 前立腺肥大症についてのよくある質問(FAQ)

Q1. 前立腺肥大症があると、水分摂取を控えたほうがよいのでしょうか。

前立腺肥大症があるからといって、水分を極端に制限することは推奨されません。脱水状態になると尿が濃くなり、膀胱を刺激してかえって尿意が強くなる場合があります。ただし、就寝直前の大量の水分摂取は夜間頻尿を悪化させる可能性があるため、飲む量や時間帯を調整することが大切です。

Q2. 前立腺肥大症があると、長時間の運転や会議は避けたほうがよいですか。

症状の程度によりますが、排尿を我慢する時間が長く続くと、膀胱に負担がかかり症状が悪化することがあります。そのため、長時間トイレに行けない状況が続く場合は、事前に排尿を済ませる、休憩を取りやすい環境を整えるなどの工夫が有効です。必要以上に行動を制限する必要はありませんが、無理をしない意識が重要です。

Q3. 前立腺肥大症はストレスと関係がありますか。

直接的な原因ではありませんが、強いストレスや緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、排尿症状が強く感じられることがあります。特に尿意を我慢しにくくなったり、排尿時に力が入りにくくなったりすることがあるため、心身のリラックスを保つことは症状管理の面でも大切です。

Q4. 前立腺肥大症があると、他の病気を併発しやすくなりますか。

前立腺肥大症が進行すると、尿が膀胱に残りやすくなり、尿路感染症や膀胱結石を起こしやすくなることがあります。また、まれに腎臓へ負担がかかるケースも報告されています。そのため、症状が軽くても定期的な診察を受け、経過を確認することが重要です。

Q5. 前立腺肥大症の治療中でも、日常生活で注意すべき薬はありますか。

市販のかぜ薬やアレルギー薬の中には、排尿を悪化させる成分が含まれているものがあります。特に抗ヒスタミン薬などは、尿が出にくくなることがあるため注意が必要です。前立腺肥大症の治療中であることを、医師や薬剤師に伝えたうえで薬を選ぶことが望ましいでしょう。

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2025年12月1日
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